事例

清涼飲料メーカーがエネルギーコストを45%削減

英国の大手清涼飲料メーカーBritvic社は、工場で実施した省エネ診断により、システム性能を70%向上させ、エネルギーコストを45%削減するソリューションを導き出しました。Britvic社は年間推定69,500ユーロを節約し、2年以内にROIを達成する予定です。

安定した一定圧での水供給がすぐに改善されただけでなく、流量を監視して傾向を把握できるようになり、プロセスの継続的な改善が可能になりました。
清涼飲料製造 Britvic 社, オペレーション部門, GB&I担当エンジニア, Calvin Winch氏

状況

英国のRugbyにあるBritvic社の工場では、給水システムを更新する際、適切な流量を適切な圧力で供給し、エネルギーコストと二酸化炭素排出量を削減するソリューションを必要としていました。同時に、Britvic社は遠隔地からシステムにアクセスできるようになることを求めていました。一方で、導入に伴う生産の中断を最小限に抑えるため、新たな設備は可能な限りあらかじめ組み立てられた状態で搬入・設置をする必要がありました。


解決策

Britvic社はグルンドフォスに連絡を取り、すぐにソリューションの提案を受けました。まず、グルンドフォスは Britvic社の工場で省エネ診断を実施し、エネルギー効率を改善する機会を特定しました。その後、グルンドフォスは5台の立形多段うず巻ポンプCRXL 22kW を備えたブースターシステムに加え、水保持タンク用の薬注・消毒システム、リモートアクセス機能を備えた完全なSCADA互換PLC制御を含むコンテナ化ソリューションを設計・構築しました。

CRXLポンプは、2.5barで290m3/hの流量を供給します。モータ部に内蔵された周波数ドライブがポンプ速度を連続的に制御し、各ポンプを可能な限り効率的に運転します。完全に自動化されたシステムにより、可能な限り少ないエネルギー消費で、常に変化する生産需要を満たすことができます。

このソリューションはグルンドフォスの工場で検査された後、コンテナに搭載され、SunderlandのRugbyに輸送され、クレーンで数時間の間に設置されました。Britvic社はグルンドフォスと緊密に協力し、リスクを可能な限り排除した正確な入替作業を実施しました。

 

成果

カスタマイズされたグルンドフォスのソリューションにより、Britvic 社は目標をすべて達成しました: 最大流量を70%増加させることが可能になった一方で、エネルギーコストは45%削減されました。削減金額は年間69,500ユーロに上り、Britvic 社は2年以内に投資回収を達成する予定です。Britvic 社とグルンドフォスの緊密な連携により、プロジェクト中に工場の生産を停止する必要はありませんでした。

効率的なポンプシステムは、エネルギー目標の達成に貢献し、400m3/h以上の流量を供給できるようになったため、将来の成長にも対応できます。Britvic 社は、英国の他の工場でもこのソリューションを導入することを検討しています。

「Britvic に提供されたグルンドフォスのブースターポンプシステムは、短期間の運転でも大成功を収めました」とBritvic 社のエンジニア、Calvin Winch氏は言います。「安定した一定圧での水の供給が即座に改善されただけでなく、流量を監視して傾向を把握できるようになったことで、プロセスの継続的な改善が可能になりました。グルンドフォスのチームとは期待通りの連携が取れ、生産時間のロスがなかったことは関係者全員の功績です。素晴らしい仕事でした!」

新システム

  • 立形多段うず巻ポンプCRXL 22kWを5台搭載したブースターシステム
  • グルンドフォスの水保持タンク用の薬注・消毒システム
  • SCADA統合およびリモートアクセスを備えたPLCコントローラ

主な特長

  • 完全な自動制御下での流量290m3/hr、圧力2.5bar
  • 要件に合わせて調整可能な可変周波数制御ポンプ
  • 生産を中断をせずに実施可能なシステムの自動クリーニング
  • 遠隔監視とデータ分析
  • 拡張を考慮した設計:400m3/h以上の流量に対応
  • 数時間で設置可能なコンテナ式ソリューション

主なメリット

  • エネルギーコストを45%削減
  • 削減金額は年間約69,500ユーロ
  • ROI 2年以内
  • 設備導入時の生産時間の損失無し
  • 英国におけるエンジニアリング・生産能力