インペラの主な形式
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基本原理とポンプの種類
インペラの主な形式
インペラとは?
インペラはうず巻ポンプを構成する主な部品です。
インペラが回転すると液体を動かす力が発生します。
また、インペラはコンプレッサやタービンのほか、液体や気体を移送する様々な装置で使用されています。
インペラの主な形式
グルンドフォスでは容積式ポンプも取り扱っていますが、販売しているポンプの大半はうず巻ポンプです。
ポンプは使用されているインペラの種類によって分類することもできます。グルンドフォス製ポンプには、主に次のようなインペラが使われています:
- 半径流インペラ
- 斜流形インペラ
- チャネルインペラ
- ボルテックスインペラ
- 軸流形インペラ|
- ヘリカルローター
- ダイヤフラム
うず巻ポンプ
- 回転型
-半径流
-斜流
-チャネル&チューブ
-ボルテックス
-軸流 - 液封型
容積式ポンプ
- 回転型
-ヘリカルローター - 往復型
-ダイヤフラム
半径流インペラ
半径流インペラは液体をポンプの軸に対して「半径方向」、つまり垂直方向に動かしてポンプ内から出す仕組みになっています。
この構造により、流量に対して比較的高い圧力を作ることができます。
半径流インペラは主に流量が最大20~30 m3/hの循環ポンプや工作機械用ポンプ、ボイラー給水ポンプ、工業用ポンプに使用されています。また、単段ポンプで最もよく用いられるインペラです。
斜流形インペラ
斜流形インペラは半径流インペラに似た構造ですが、効率を高めるために液体を半径方向に斜めに動かす仕組みになっています。
斜流形インペラは半径流インペラよりも大きな流量に対応でき、斜流形インペラを使用したポンプは主に水供給や灌漑、冷却用途における大容量の取水に用いられています。
チャネル&チューブインペラ
固体処理用のインペラとして知られるチャネルインペラは、直径が80 mm以上の固体を通過させることができるように設計されています。
固体や繊維を移送することができるため、チャネルインペラを使ったポンプは廃水用途に使用されます。
2012年、グルンドフォスではチャネルがチューブ状になった新しいタイプのチャネルインペラ、S-tubeインペラを発売しました。効率を高め、詰まりのない、信頼性の高い運転を可能にする設計になっています。
ボルテックスインペラ
ボルテックスインペラはポンプハウジングの中に渦を発生させることによって繊維や固体、砂などを移送するインペラです。こちらは長い繊維や粒子、研磨性の高い砂などを含む液体の移送に適しています。
ボルテックスインペラは詰まりが起きにくく信頼性の高いインペラですが、効率は通常チャネルインペラの約半分となります。よって、ボルテックスインペラを用いたポンプは、効率よりも信頼性が重視される、繊維や砂を大量に含む小規模の廃水用途に使用されるのが一般的です。
軸流形インペラ
軸流形インペラは管の中にプロペラと電動機軸を設置した構造をしています。プロペラが回転することで管内にある液体を移動させるシンプルな仕組みです。軸流形インペラによって生じる圧力は低めですが、高流量 (40,000 m3/h以上) を作り出すというメリットがあります。
軸流形インペラを用いたポンプは主に廃水処理場内における複数のタンク間の液体再循環や、低揚程条件で大量の水を移送する必要のある洪水対策設備などに使用されます。