排水

建物の周辺や地下の排水とその排水の建物への影響について学びます。

このプレゼンテーションでは建設現場における
排水の基本について説明します。

このモジュールの終わりまでには以下が理解できるようになります:


排水が必要な理由とその設置時期を理解する

事前調査の重要性を理解する
排水用途に推奨されるポンプの概要を把握する
排水の重要性について話し合い、
排水用途の例をあげてディスカッションを行います。

このほか、建設現場を事前調査する際の重要性とポイントなどを見ていき、
また、多様な排水用途には
どのようなポンプがよいのかについて確認していきます。

それでは始めましょう。

排水設備は、さまざまな目的、さまざまな方法で
建物、その他の構造物に設置されます。

基礎の排水は、建物とその内部に損傷を与える可能性のある水を
除去するために行います。

建物の基礎周辺に滞留する水は、壁を浸食し、
鉄筋の腐食の原因となることがあります。

 ほかにも、建物にサビや菌類を発生させます。

地下水位は、地下水圧を減らすか安定させるために低下させます。

地下水位の下にある地下室の壁とスラブを減圧することで
全体的な建物の破損を防ぐことができます。

静水圧が 高すぎると、
建物を全体的に持ち上げる可能性があります。

また、建物の下と周囲の土壌を 固めることも重要です。

土壌の水分が多いと、不安定になり建物建設には向きません。

この場合、排水設備があると素材の強度を高めることができます。

建物の基礎を設計する際には、
徹底的した事前調査が重要となってきます。

建築現場を事前調査すれば、
建物建設計画の一部としての排水システムが必要かどうか判断できます。

建物を建設する場合、
何よりも重要なのは土壌の特性です。

狭い区域の場合でも土壌の特性は大きく異なってきます。

さらに、土壌の耐性は
天候、気候変動、現場管理によって影響を受ける可能性があります。

そのため、建設に当たっては、既存の土壌、将来の土壌、
地下水の状態を調査しなければなりません。

 また、周辺と隣接地についても調査する必要があります。

土壌の特性、地下水面、土壌への影響度、
地下水の化学成分を調査しておかなければ、
建物の建設は大変難しくなります。

これらの写真は、建物内の腐食、カビや菌類を示しています。

それでは調査すべきことは何なのか見てみましょう。

最低限、土壌の調査は 行わなければなりません。

また、地下水面も測定する必要があります。

一次帯水層と二次帯水層の水面を測定し、
季節ごとの変化を予測します。

注意しなくてはならないのが、建設現場の近くで地下水を低下させることです。

これは土壌の水分に影響を与える可能性があり、その結果次第では、

排水の必要性が出てきます。

また、土壌とその周辺に与える影響も調べなくてはなりません。

多くの場合、排水システムを設置すると
一次と二次の地下水面に影響を与え、
土地や構造物の沈下をもたらします。

地下水面を低減させると、土壌の水分が減少し、
木造建築物の場合、建物が腐食してしまうことがあります。

最後に、地下水の化学現象を説明します。

地下水の化学成分は、不要な石灰岩や鉄鉱石の
沈殿との関連性を念頭において
評価、分析する必要があります。

これら2つの物質の沈下は排水システムを阻害し、
また、化学成分を含んだ水は排水システムと建造物を
破壊する可能性もあります。

事前調査は以下のとおり さまざまな事柄を判断するのに役立ちます:

- 土壌の耐力

- 地盤沈下の程度

- 基礎の湿度に

影響を与える 地下水面

-基礎のタイプとその深さの選択

- 適切な建築技術の選択

- 発生するおそれのある基礎の問題の予測と解決

このように判断等をすることによって
排水が必要かどうか、どの程度必要なのかがわかります。

フーチング基礎における排水管について見ていきましょう。

フーチング基礎は、通常40~50センチメートルの幅があるブロックで
建物の重量を分配する役目があります。

フーチングの排水処理は建物の下で行います。

フーチングの排水処理の目的は、 地下水を除去することです。

地下水の上昇は 水圧が上昇することであり、
排水では、その水圧が建物の設計で予定していた
本来の圧力を超えないようにします。

地下水面に変化が見られないような場合は、
フーチングでの排水の必要性はありません。

土壌特性と地下水位について
4つの例を見ていきます。

そして、排水システムの必要性があるかどうか判断します。

最初のケースは、 砂地または浸透性のある土壌で
地下水面が排水レベルの下に
地下水面が排水レベルの下にある場所に建てられた建物です。

この場合、排水設備は不要です。

地下水面における季節的な変動を予測した場合、
排水管レベルまでは上昇しないと考えられます。

雨水またはその他の地表水は、 地下水面に対して
垂直に流れて浸透します。

2番目のケースでは、建物が 不浸透性の土壌の上に建設され、
地下水の水位は排水管レベルの下にあります。

この場合、バックフィル区域内からの雨水は排水する必要があります。

地下水面における季節的な変動を予測した場合、
排水管レベルまでは上昇しないと考えられます。

雨水またはその他の地表水は、 地下水面に対して
垂直に流れて浸透します。

3番目のケースでは、建物が 低浸透性の土壌の上に建設され、
地下水の水位は排水管レベルの上にあります。

この場合、地下水の排水により
建物は静水圧から保護されます。

雨水またはその他の地表水は、 地下水面に対して
垂直に流れて浸透します。

バックフィル区域内からの雨水とそのままの土壌は
排水する必要があります。

4番目のケースでは、建物が高浸透性の土壌に建てられ、
地下水の水位は排水管レベルの上にあります。

この場合、地下水を排水しようとすると、その排水量は大量になります。 

さらに、そのような試みは地下水の水面の一般的な低下につながり、
周辺の建設に害をもたらします。

この場合、地下水の排水は行えません。

建物は水に対して密閉され、持ち上がりを防ぐためしっかりと固定され、
静水圧に耐えるよう強化されなければなりません。

雨水とその他の地表水は
地下水面に対して垂直に流れて浸透します。

それでは、次に静水圧に目を向けてみましょう。

静水圧は水が静止しているときの圧力です。

圧力です。

水が基礎のそばにあり、どこにも行く場所がないと、
水は基礎に圧力をかけ、

そして、最終的には基礎に入り込んできます。

すべての建物は、 この静水圧を見込んで設計されています。
静水圧を低減するには 以下のような方法があります。

まず、建物を建設するときは強固な基礎をつくらなくてはなりません。

また、建物を地下に 固定してもよいでしょう。

最後は、排水システムを設置する方法があります。

場合によっては、以上3つの選択肢をすべて
行わなくてはならないでしょう。

最初の写真は基礎の建設現場で、
作業員が働いています。

2 番目の写真は建物の建設現場で、
建物が持ち上がりや沈下するのを防ぐため
パイルを用いて建物を固定しています。

最後の写真は砂利でいっぱいの溝に置かれたパイプです。

このパイプは、建物の敷地から水を他の所へ誘導しています。

それでは、 商業ビル、その排水と雨水の
全体的なデザインを 見ていきましょう。

基礎周辺と地下室の下に排水システムがあります。

この建物には2つの地下階があります。

前にも言いましたが、建物の基礎は建物への損傷を防ぐために
また、場合によっては、
また、場合によっては、静水圧が減圧されるよう、
常に乾燥状態に保つことが 重要です。

ご覧のとおり、 遊び場でさえも排水されます。

ここでは、水と雨水の全体的な排水システムの概要が示されています
雨水または地表水は、芝生を除き
地表から集められてきます。

屋根からの雨水は 垂直型雨水スタック(RWS)から集められ、
通路、駐車場、道路からの雨水は側溝に流れます。

排水管は建物のフーチングの下と周りに 位置しているため、
また、雨水の本管は、地上から1~1.5mの深さの位置にあるため、
排水を雨水管へポンプで圧送する必要があります。

この排水システムの場合、2つの ポンプピットが必要となります。

排水は 建物のどちらかの側面に置かれるポンプピットに向かって
重力で下の方へ流れていきます。 

その後、排水と雨水は 雨水管システムを通って
雨水本管に放出されます。

当然ながら、排水システムが処理する排水の流量を
正確に予測することが重要です。

この予測は、ポンプのサイズとピットを正確に判断するための
基礎情報となります。

ポンプピットは、1つのポンプまたは2つのポンプのどちらかの方法で
取り付けることができます。

ポンプを2つ用意する場合、1つのポンプは
バックアップ用ポンプとなります。

ポンプピットで、ポンプが1つしかない場合
ポンプの故障に備えて警告を発せられるよう
システムモニタを設置した方がよいでしょう。

以上が排水に必要な推奨されるポンプのタイプです。

左側にはステンレス鋼、右側には鋳鉄が見えます。

ステンレス鋼は、どちらかと言えば
通過径が最大50mmの小規模排水用途に適しています。

堅牢な鋳鉄ポンプは、通過径が最大100mmの
恒久的に使用する排水用途に適しています。

表示されているすべてのポンプは、 水中設置に適しています。

また、SEポンプは、 陸上設置に適しています。

Grundfosは、需要のある排水ポンプを備えた
各種の組立済みポンプピットを提供しています。

詳細な性能につきましては、ウェブサイトを参照してください。

まとめ:

事前調査は必ず実施してください。

排水は必ず計画を作成してください。

さらにサポートが必要な場合はGrundfos へご連絡ください。

当社が長年培ってきた専門知識で、皆様をサポートします。

コース概要

モジュール
モジュール: 3
完了時間
完了時間: 22 分
難易度
難易度: 中級